【日本語教育】「だけ」「ばかり」の違い・注意点・例文

文法解説

こんにちは!日本語教師のMilkyです。

本記事は、

✅「だけ」と「ばかり」の違いが説明しにくい…
✅「だけ」と「ばかり」の違いや類似点を整理して欲しい!

このような方におすすめの記事となっています◎

教師が明確に理解していない事項を、学習者に理解させることはできないですよね😂
ぜひ本記事を読んで、「だけ」と「ばかり」の教え方をマスターしてください🙌

この記事を書いているわたしは、日本語教育学科を卒業しており、現役の日本語教師です 👩‍🏫
どなたかのお役に立てたら幸いです✨

【日本語教育】「だけ」「ばかり」の違い・注意点・例文

それでは早速、「だけ」と「ばかり」の違いを確認します。

「だけ」と「ばかり」の違い

まず、以下2つの例文を比べ、違いを考えてみましょう。

1️⃣ このクラスは女子だけだ。
2️⃣ このクラスは女子ばかりだ。

まず類似点として、2つの例文の「だけ」と「ばかり」はどちらも限定的な意味を表しています

次に相違点として、
「だけ」は「それ以外のものが存在しない」というニュアンスがあり、
「ばかり」は「それ以外のものが存在してもいい」というニュアンスがあります。

つまり、「だけ」は絶対的な限定「ばかり」は相対的な限定 を表しています。

「だけ」と「ばかり」の使い分け

先述した通り「だけ」は絶対的な限定「ばかり」は相対的な限定 を表しています。

そのため、

それ以外のものが存在しないときは「だけ」
それ以外のものも存在するが、比較的多いものを表すときは「ばかり」

を使います。

先に挙げた例文で言えば、

1️⃣ このクラスは女子だけだ。(このクラスは女子しかいない。)
2️⃣ このクラスは女子ばかりだ。(このクラスは男子と比べて女子が多い。)

という意味になります。

他には、

ご迷惑ばかりおかけし、申し訳ありません。
子供の頃、弟ばかりが可愛がられて、寂しい思いをした。

これらの例文で、「ばかり」は「(比較的)多い」という意味を表しています。このような例文の場合、他の存在を許していないわけではないので、「だけ」で置き換えることはできません

「だけ」と「ばかり」の他の用法

「だけ」と「ばかり」の他の用法も確認しましょう。

所有

「だけ」は所有を表すことができますが、「ばかり」は所有を表すことができません。

例文
1️⃣ これは私だけの思い出です。
2️⃣ 家族だけのパーティーなので、友人は招待できません。

1️⃣ は「ばかり」を使うと非文になってしまいますので、置き換えることはできません。

2️⃣ は「ばかり」を使うと、色々な家族が集まるパーティーという意味になってしまいます。意味が変わってしまうので、置き換えることはできません。

数詞の後続

「だけ」は数詞に後続することができます。数詞に後続する場合、「少ない」ことを強調します。

「ばかり」は数詞に後続することができる場合と、できない場合があります。数詞に後続する場合は、「大体」「およそ」という意味になります。

例文
1️⃣ ペットは犬が1匹だけです。
2️⃣ あと5分だけ待ってください。

1️⃣ は「ばかり」を使うと「犬が1匹くらいいる」という意味になってしまい、意味が通りません。

2️⃣ は「ばかり」を使うこともできますが、「5分くらい」という意味になります。

最後に

本記事では、

「だけ」と「ばかり」の使い分け

についてまとめました。以上、参考になりましたら幸いです😇

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