【日本語教育】時間を表す助詞「に」と「で」用法・用例

こんにちは！日本語教師のMilkyです。

本記事は、

✅ 「学校は8時に始まる」と言えるのに、
「学校は8時で始まる」と言えないのはなぜですか？

このような学習者さんからの質問にお答えできる内容になっています👩‍🏫

日本人が無意識で使い分けている助詞の使い方について質問されると、「ウッ」となりますよね😂
ぜひ本記事を読んで、助詞の「に」と「で」の教え方をマスターしてください🙌

この記事を書いているわたしは、日本語教育学科を卒業しており、現役の日本語教師です 👩‍🏫
備忘録として書いているのですが、どなたかのお役に立てたら幸いです✨

まずは復習も兼ねて、助詞「に」「で」の基本的な用法・用例からご紹介します！

助詞「に」には基本的に下記のような用法・用例があります。

①目的地

・毎日友人と学校に行きます。
・来月、国に帰ります。
・どこに行きたいですか？遊園地に行きたいです。

②存在場所

・庭に犬が2匹います。
・教室に机と椅子が置いてあります。
・地球上に72億人の人間がいます。

③間接目的語

・母に花をあげます。
・恋人に手紙を書きました。
・両親に感謝しています。

④特定の時間

・毎朝6時に起きるようにしています。
・12月1日にクリスマスセールが始まります。
・コンサートは20時に終わります。

助詞「で」には基本的に下記のような用法・用例があります。

①活動場所

・学校で勉強します。
・世界で活躍しています。
・妹はどこでも寝られます。

②手段

・寿司は手で食べるものです。
・バスで通学しています。
・スマホでなんでも調べられる時代になりました。

③原因・理由

・土日も家事や育児で忙しいです。
・高熱で仕事を休みました。
・雨でピクニックは中止になりました。

さて、助詞「に」と「で」の基本的な用法・用例を復習しましたので、
次に時刻・期日に後続する場合の用法・用例をご紹介します！

助詞「に」の前に「時刻・期日」を表す語がつくとき、
「に」は「継続的な行為等の開始/終了」「瞬間的な行為の開始/終了」を表します。

例えば、下記のように使えます。

（継続的な行為の開始）
・仕事は8時に始まります。
・入学式は10時に開始します。
・2週間前に日本語を勉強し始めたばかりです。

（継続的な行為の終了）
・学校は午後4時に終わります。
・この試験は12時に終了します。
・卒業するので、3月にみんなと別れます。

（瞬間的な行為の開始/終了）
・10月に結婚します。
・3日前にそのドレスを買いました。
・11月11日にポッキーを食べます。

助詞「で」の前に「時刻・期日」を表す語がつくとき、「で」は「限度/限界」を表します。

例えば、下記のように使えます。

・パーティーは23時で終わります。
・このイベントへの参加申し込みは12月1日で締め切ります。
・この作品は次回の授業で完成するようにしてください。

最後に

上で説明したように、助詞「に」と「で」は両方とも
「時刻・期日」の後に置くことができますが、表す意味が異なるため、

・学校は8時に始まる … ○（継続的な行動等の開始を表す「に」なので使える）
・学校は8時で始まる … ？（限度を表す「で」なので使えない）

となります、と学習者さんに説明してあげてください😇

このサイトは日本語教師の皆様のお役に立てる情報発信を目指しています！
本記事がどなたかのお役に立てましたら幸いです💓