こんにちは!日本語教師のMilkyです。
やさしい日本語の無料教材ってまだあまり多くないですよね。
本記事は、
✅ N3レベルで理解できる『注文の多い料理店②』(宮沢賢治)
✅ 単語や文法の解説
このような内容になっています。
どこかでの日本語教室で使っていただけたら幸いです😇❤️
【無料】やさしい日本語で『注文の多い料理店②』を読もう【N3 読解テキスト】
オリジナルの『注文の多い料理店』は青空文庫でご覧になれます。
また、前半はこちらの記事で読むことができます👇
『注文の多い料理店②』
⑤ ちょっと変な注文
中には、また看板がありました。
「料理はもうすぐできます。すぐに食べられます。
次は、あなたの頭に香水をかけてください。」と書いてあります。
そして、そこに香水もありました。
しかし、その香水は酢のようなにおいがします。
男の人たちは、
「この香水は酢みたいなにおいがするねえ。」
「ちょっとおかしいね。きっと間違えたんだろうよ。」
と言って、その通りにしました。
そしてまた中に進みました。
There is another sign inside.
It said,
“The dishes are almost ready. Please wait a minute.”
“And also, please put on that perfume.”
They found perfume there, but it smells like vinegar.
They said,
“Hum… This perfume smells like vinegar.”
“It is strange. Maybe they took some mistakes.”
But they followed the order, and went into the next room.
⑥ とても変な注文
中には、また看板がありました。
「いろいろ注文が多くてすみませんでした。これで最後です。
体に塩をたくさんつけてください。」と書いてあります。
そして、そこに塩がありました。
男の人たちは、びっくりしました。
「これはおかしいでしょう。」
「うん、おかしいと思うよ。」
「レストランの人たちが僕たちにたくさん注文をしているね。」
「つまり、このレストランは僕たちを食べようとしているのかもしれないね。」
「ぼ、ぼ、僕らが、、、、、」
彼らは震え始めました。
「に、に、にげよう…」
逃げようとしましたが、ドアは開きません。
仕方がないので中に進むと、また看板があります。
「お疲れさまでした。よくできました。さあ、中に入ってください。」と書いてあります。
「うわあ。」がたがたがたがた。
「うわあ。」がたがたがたがた。
ふたりは泣き出しました。
There is another sign in the next room.
It said,
“We are sorry for making so many orders.”
“This is the last one. Please put salt on your all body.”
They found salt there.
They were surprised and said,
“This is very strange, don’t you think so?”
“Yes, it is…”
“This restaurant orders a lot to us.”
“It means that are we going to eaten by them?”
“Are we.. eaten…”
They started to tremble.
“Let… Let’s get out…”
They tried, but could not open the door behind them.
Therefore, they went into the next room.
They of course found the last sign there.
It said,
“Well done. We appreciate it. Please come into the last room.”
“Oh my god…” “No way!”
They were shivering and crying.
⑦ 奥の部屋の声
すると、奥の部屋から声がします。
「ああ、あの2人は気づいてしまったよ。」
「あの看板の書き方が悪いんだ。すぐにバレてしまう。」
「とにかく呼んでみようか。」
「おーいお客さんたち、こちらにおいで。サラダにしてあげるよ。
サラダが嫌なら、ここで焼いてあげるよ。」
2人はぶるぶるふるえ、声を出さずに泣きました。
奥の部屋から声がします。
「早くおいで。早くおいで。泣いてしまったらクリームが流れてしまいますよ。」
「早くおいで。私たちは準備ができました。お客さんを待っていますよ。」
They heard voices from the next room.
“Ah. They noticed.”
“This is because of the signs. They noticed.”
“Well, shall we call them?”
“Hey guys, come here. You can be delicious salad.”
“Or we can bake you if you like.”
Two men were still shivering and crying without a voice.
But the voices from the next door keep calling them.
“Come here, come here. Ah, the cream will flow if you cry.”
“Come here, come here. We are ready and waiting for you guys.”
⑧ 2ひきの犬
2人は泣いて泣いて泣いて泣いて泣きました。
そのとき後ろからいきなり、
「わん、わん、ぐわあ。」という声がしました。
あの大きい2匹の犬がこちらへきたのです。
大きい犬2匹は「わん」と吠えて、奥の部屋に入りました。
奥の部屋では、「にやあお、くわあ、ごろごろ。」
という声がして、それからがさがさ鳴りました。
部屋はいつの間にか消えました。
2人は寒さにぶるぶるふるえて、草の中に立っていました。
They just kept crying and crying.
At that time, suddenly they heard the dog barks.
The two big dogs were coming there.
The two big dogs barked and went into the last room.
They heard barks of cats from that room.
After that, the room disappeared while they haven’t noticed.
They were just standing with shivering on the grasses.
⑨ 山の中
周りを見ると、上着やくつや財布やネクタイピンは
色々なところに落ちていました。
犬もどこからかゆっくりと戻ってきました。
2人の男の人は、犬に向かって
「おーい、こっちだよ。早く来い。」と叫びました。
そこへ、帽子をかぶった男の人が1人歩いてきました。
他の人に会えて、2人はとても安心しました。
その後、すぐに東京へ帰りました。
しかし2人はうちへ帰っても、怖くて寒くて、ずっとずっと震えていました。
When they saw around, they found their coats, wallets ,and other belongings around there.
Two dogs were coming from somewhere.
They called dogs.
And then, a man wearing a hat was walking to them.
They were very relieved and happy to meet someone.
They went back to Tokyo soon.
However, they were still shivering because of the fear and coldness.
単語
頭(あたま) head
香水(こうすい) perfume
酢(す) vinegar
塩(しお) salt
仕方(しかた)がない it’s no use.
奥(おく) the inner part, the inside
ぶるぶる shivering, trembling
文法解説
Nのような
N + のように〜, N + のようなN
意味:Nににている
[例文]
彼は大人なのに、赤ちゃんのように泣いているね。
He is adult, but cries like a baby.
おもちゃのようなパソコンだね。きちんと使えるの?
The computer looks like a toy. Can you use it properly?
Vようとする
Vます + ようとする
意味:[Vます]を始める前、[Vます]を始めるためにがんばっているところ
[例文]
まだ12時じゃないけど、彼女はお昼ごはんを食べようとしている。
It is not 12 o’clock yet, but she is trying to eat lunch.
わたしは野菜ぎらいを克服しようとしている。
I’m trying to overcome my hating vegetables.
V出す
Vます + 出す
意味:[Vます]を始める
[例文]
今宿題をし出したところです。
Now I have just started my homework.
先生が「始めてください」と言ってから、書き出してください。
Please start to write after the teacher says “please start.”
Nがする
N(におい、音、声など) + がする
意味:音、においなどの感覚を表す
[例文]
隣の部屋から変な音がします。
I heard the strange sound from the next room.
公園から子どもたちの楽しそうな声がします。
I heard the enjoyable voices of children from a park.
最後に
この記事では、
✅ N3レベルで理解できる『注文の多い料理店②』(宮沢賢治)
✅ 単語や文法の解説
をご紹介しました。
N3レベルを勉強している方の参考になれば幸いです👏👏